Empowerment

認定特定非営利活動法人NPOサポートちがさきで取り組んでいる様々なプロジェクトを発信します。

【御礼!】企業×NPO×行政の交流サロンⅠを開催しました !

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2013年5月24日(金)、茅ヶ崎商工会議所で『企業×NPO×行政の交流サロンⅠ』を開催しました。NPOサポートちがさきと茅ヶ崎市との共同事業の一環です。市内企業、市内NPO、行政職員が膝を交えて協働について考え、交流を深めるイベントです。

 

このイベントは「チーム茅ヶ崎へ。ここから始まる!新しい連携のカタチ」というテーマが設けられています。これからの街づくりは行政だけでなく、市民参加が必要ですが、その主な担い手として企業NPO(非営利活動団体)に期待が寄せられています。

 

とはいえ、なかなかその活動のあり方がイメージできない、お互いに何をしているのか見えないなど課題も多く、当法人では平成25年度の事業の一つのとして、市内の各セクターが「交流」し、街づくりと連動する方法としての協働に関する「啓発」を目的としたプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは昨年の秋に実施された市民提案型協働推進事業の一つで、行政とコラボレーションして進めています。

 

今年度第一回目のイベントが、今回の「企業×NPO×行政の交流サロンⅠ」です。

 

 

対談「NPOの想い × 地域型企業の想い」

 

 

 

 

文教大学国際学部那須一貴准教授をお迎えし、当法人代表の益永律子氏と対談形式で「協働に向けてNPOに求められるチカラ」についてお話し頂きました。

 

那須准教授は、大手プラントメーカーにて国内外の新規事業企画立案に従事した後、株式会社ジェムコ日本経営にてコンサルタントとして中小企業を中心に営業戦略を主に手掛けてこられ、その中で育成や研究という点に興味を持たれ2010年より文教大学国際学部で教鞭を取られています。今回は那須ゼミの学生も10名弱参加していただきました。

 

 

 

 

 

「地域型企業にとって、地域市場・ニーズを把握することは大きな競争優位につながり、その地域ニーズに最も近い存在であるNPOと協働することがビジネスにおいて強みになる」と言います。

 

裏を返せば、NPOとしては「自社・自団体との協働・連携が企業の経済的メリットに直接・間接につながるということを提案できなければならない」ということであり、NPOとしては自分たちの「実績」や「連携効果」などを「可視化(見える化)」させていくことが不可欠であるとお話しされました。

 

この点は非常に共感できます。可視化はNPOだけではなく、多くの企業が抱える課題です。いま、私たちがマッチングに向けて動いていく中で企業もNPOも可視化が必要であり、行政は可視化されているけど方向性がなかなか見え辛いところがありますので、その点を補うような関わり方が必要です。

 

とはいえ、じゃあどうすればいいのか?というと、自分のことは自分が一番知っているようでそうではないことも多いものです。この部分をいかに改善していくかが今後の課題ですね。

 

 

事例紹介「地域×企業×子ども 接点を広げる試み」

  

 

 

 

障害を抱えている子どもや支援を必要としている子どもたち(小5から高3くらい)を対象に、週に1回程度企業で職場体験をさせることで、社会性を身に付けたり、大人になるプロセスを体験させることに挑戦する「ぷれジョブちがさき・さむかわ」の代表高田浩暢氏にお話しをいただきました。

 

この活動は単に子どもたちのためだけでなく、「受け入れ企業の職場環境が改善する」という効果があるとのこと。具体的には、障害などのハンディを負った子どもが職場体験するためには、安全性に配慮されていて、子どもでも関われるようなフローができていないと難しいものですが、受け入れをきっかけとしてこの安全性やフローができてくるのです。

 

また、子どもに業務を説明することで、従業員のコミュニケーション力が向上したり、コーチングスキルがアップするなどの効果もあるとのこと。今一度自社の環境改善として子どもを受け入れてみるのは良いのではないでしょうか。

 

 

事例紹介「大学×企業 新たな価値を提案」第9回神奈川産学チャレンジプログラム最優秀賞「お客さまに愛される駅ビルづくり」

 

 

 

那須一貴準教授のゼミ生である河住玲奈さんによるプレゼンテーションです。

 

これは、神奈川産学チャレンジプログラムで、茅ヶ崎ラスカを運営している湘南ステーションビルさんからの募集で最優秀賞を受賞したプレゼンです。

 

神奈川産学チャレンジプログラムとは、社団法人神奈川経済同友会の会員企業・団体が、日常の経済課題から実践的な研究テーマを提示し、これに対して学生が能動的に研究したうえで解決策をレポートにまとめて提出するもの。那須ゼミは2年連続で最優秀賞を獲得されています(すごい!)

 

茅ヶ崎ラスカは現在大規模改修中なんですが、このラスカが茅ヶ崎市民に愛されるための仕組みづくりを、非常に丁寧な調査を重ねて提案しています。学生とは思えない提案力に、イベント終了後の主催者打ち上げで行政の皆さんが「あんなすごい若い人が入ってくると思うと焦る」と語っておりました(笑)

 

 

テーブルワークと懇親会

 

 

テーブルワークは顔合わせ的な位置づけのため、自己紹介をしながら今日の講演などについて語る場です。もともとこういう活動に関わる人は主張を持ってる人が多いです。そのため、コーディネーターとしてプロジェクトメンバーが各テーブルに加わりましたが、会話に入る必要がないくらいに活発に意見交換がなされていました。

 

本記事を書いている北川が、特に気になったのは「NPOと企業の違いって何だろう?」という議論。意外にもNPOの当事者の皆さんの中にも自覚されていないことは少なくないようです。

 

同じテーブルにはセカンドブックアーチの代表山本さんは「自分がやりたいカタチにフィットするのがNPOだった」と語ります。そう、結局「何をしたいのか」という目的から、当該目的達成へのアプローチの手段としてNPOなり株式会社なりを選択するのです。それは、資金調達の方法だったり、活動スタイルだったり。基本的なことですが、改めて「なぜ今のカタチなのか?」を考えてみても良いかもしれません。

 

 

懇親会では、企業とNPOと行政の各セクターから代表者1名ずつにご挨拶をしていただきました。

 

 

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まずは商工会議所の齋藤さん。

 

 

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続いて、湘南スタイル代表の藁品さん。

 

 

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最後に、茅ヶ崎市市民自治推進課の山田課長。

 

皆さんがそれぞれの立場で「茅ヶ崎市を良くしていく」という想いの実現に向けて活動されています。

 

 

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このプロジェクトでは、10月11日(金)に「企業×NPO×行政の交流サロンⅡ」を、来年の2月7日に「マッチングフォーラム」を開催します。詳細は順次アップしていきますので、興味のある方はいつでも声をかけてくださいね!

 

 

なお、このプロジェクトのリーダー杉村一憲氏のブログでは、スピーディーにこの活動が報告されています。皆さんも是非読んでみてください♫

 

 

企業ⅩNPOⅩ行政の交流サロンⅠ : 杉ちゃんが行く!6

 

 それでは。

 

 

(文責:北川哲也